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2015年11月27日 (金)

愛媛)ナベヅルどっと飛来 四国、新たな越冬地に?

愛媛)ナベヅルどっと飛来 四国、新たな越冬地に?   朝日新聞 (11/27付)
 絶滅が心配されるナベヅルがこの秋から四国に大量に飛来し、新たな越冬地になる可能性があるとして、日本野鳥の会(東京)などが四国4県に保護対策を求めている。鹿児島県出水(いずみ)市が世界最大の越冬地で知られるが、感染症などの発生に備え、越冬地が複数あれば絶滅のリスクが減るという。

 ナベヅルは春から夏にかけてロシアや中国東北部で産卵と子育てをし、秋に子連れで日本に飛来。野鳥の会によると、地元住民が餌やりなど保護に力を入れている出水市では毎シーズン、世界にいる9割に当たる1万羽以上が越冬している。

 一方、市民グループの四国ツル・コウノトリ保護ネットワーク(高知市)によれば四国にはこれまで、多い年で150羽程度が飛来しているが、翌春まで越冬するのは数十羽に過ぎなかった。野鳥の会によるとこの秋は10月下旬から確認され、11月中旬時点で最大300羽近くが飛来。ため池や水田で羽を休めたり落ち穂などの餌を取ったりしながら移動し、西条市、西予市、四国中央市のほか県外では四万十市、南国市(高知)、阿南市、海陽町(徳島)などで目撃例があるという。

 野鳥の会によると、四国への飛来が増えた背景として外国での生息環境の悪化や気候の急変などが推測できるものの、はっきりとは分からないという。

 出水市で感染症が発生した場合、種の存続が危ぶまれる可能性があるとみて、環境省や野鳥の会などは越冬地の分散化を目指している。会によれば寿命が長いツルは安全な場所を越冬地として学習する一方で警戒心が強く、猟銃の銃声がしたり見学者やカメラマンらが近づきすぎたりすると定着しないという。4県とも今月15日から野鳥の狩猟が解禁されたこともあり、野鳥の会と四国ツル・ネット、日本自然保護協会など5団体が今月初め、中村時広知事ら4知事宛てに要望書を提出した。

 要望書で求めているのは飛来地近くでの銃を使った猟や夜間に休む川やため池(ねぐら)への立ち入りの自粛、ツルを見かけた場合に200~300メートルの距離を保つ、の大きく3点で期間は来年3月末まで。今月、愛媛や高知県で現地調査をした野鳥の会職員の伊藤加奈さんは「四国各地で配慮してくれれば越冬が期待できる。人間の暮らしのすぐ近くに大型鳥類がいるのはロマンがある」と話している。

■ねぐら作り 保護へ

 四国4県はそれぞれ、関係自治体や猟友会に要望書の趣旨を文書で通知したり、ホームページで配慮を呼びかけたりした。四国ツル・ネットは年明けにも銃を使った猟の禁止区域の指定やねぐらになる水辺環境の保全を国の機関や関係自治体に求める方針だ。

 保護につながる事業を計画している県もある。毎年飛来が確認されている西予市の宇和盆地近くでは愛媛県が今年度、地元からの要望を受けてため池にナベヅルのねぐらを作る。冬場に満水になるとツルのねぐらには深すぎるためで、30×15メートルの広さで水深20センチほどの浅場を設ける。周りは水深があるので天敵が近寄れないという。

 宇和盆地で長年観察を続けている旧宇和町職員の三好健二さん(62)はツルに近づきそうな散歩中の人に時間帯をずらすかルートを変えるよう頼むと協力してくれたという。「周知をしっかりするなどして一定の区域の立ち入りを規制する。それさえできれば難しい問題ではない」と話す。(清野貴幸)

     ◇

 〈ナベヅル〉 全長約100センチ。体の色が黒っぽい灰色で、鍋底に付いたすすの色に似ていることからこの名がある。世界の推定個体数は約1万2千羽。同じく出水市で越冬するマナヅルは体色が青みがかり、目の周りが赤い違いがある。どちらも環境省の絶滅危惧種。

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ツル保護区について

  • 荒崎・東干拓の保護区は、人の立入りが禁止されています。安心してツルが越冬できるように、立入り禁止看板の先には入らないでください。毎シーズン、観光客、カメラマンの侵入が多く見られます。監視小屋から見ているツル監視員や見学されている方から丸見えですよ。ルールを守って見学してください。

知っておいて欲しいこと

  • ケガをしているツルでも、飛べるツルは捕獲・保護することが出来ません。ツルの一番の天敵は人間です。人の姿が近づいてくると、死んでも捕まりたくないとばかりに最後の力を振り絞ってでも逃げようとします。もし近づいても座り込んで飛ばないような状況であれば、クレインパークに連絡をお願いします。

汐見

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